吉祥寺で暮らして働くマーケッターの、本と映画と仕事の日記
にわかで素人
FC2は訪問者情報の取得がかなり細密で、誰がいつ来たのか、相当細かいことまでわかるけれども、たとえば検索エンジンのキーワードから来た人の場合、よく使われるキーワードは何かまでランキング形式と実人数で把握することができる。

うちのサイトの場合、意外と多いのが、

●調査企画書
●調査企画書の書き方
●調査企画書 書き方

というキーワードだ。いちばん多いってわけじゃないが、毎月コンスタントに上位に入るキーワードである。
実際に上記キーワードで、グーグルにいれてみると、うちのサイトがたぶん、1ページ目に出てくる。
特に下のページで。
http://marketingrobo.blog108.fc2.com/blog-entry-70.html

「マーケティング」という言葉は、日本では、もんのすっっっっっごく定義が曖昧で、あまりにも広大な範囲の内容を指し示すニュアンスを持つため、誰でもかれでも、「自分の仕事はマーケティングで」と言える仕組みになっている。「歯科医」や「弁護士」、「うどん屋」や「八百屋」といった職種・職業名などとは違って、他の仕事内容との境界が実に曖昧、人それぞれの持つ意味合いが異なるからだ。
これが「マーケティングリサーチ」となると、まだぐっと絞られてくるのだけれども、それでも、世間では「そば屋」と「うどん屋」と「ラーメン屋」といった「麺もの一般、全体的に」まで含めたような、ゆるやかで境界が見えにくい仕事のように感じられる。その中には「製麺屋」も入りそうだし、「インスタントラーメン」を販売しているコンビニも入れてもいいような、そんな幅広さがある。

たとえば、テープ起こしの内職をしている主婦が、インタビューテープを起こしているからといって「自分はマーケティングリサーチをしている」と言い出している現状がある。
インターネットでただのネットサーフィンをしていることを「市場調査」と自称する場合も目立つ。
街でウインドウショッピングをして、商品ラインナップを見ることで、「リサーチ」とか言い出す場合だってある。
「マーケティング」になると、もっと悪質で、ネットのインチキ商法で詐欺まがいの商売をする人間が、ばんばん意味なく頻用している。おめーらのような、黒くて頭の悪いアフィリエイターみたいな人間がなんでもかんでも「マーケティング」とか言い出すから、イメージ悪くなって本職のこっちは大迷惑なんだよっとすごく思う。「情報商材」ってそりゃーなんだよと。まずそのダセーセンタリング画面の大きすぎでカラフル過ぎるフォント使いをやめてから何か言え、うさんくさすぎなんだよっ。

こうしたケースは笑止なあるいは迷惑な例だが、ホント、あまりにも気楽に「マーケティング」、または「マーケティングリサーチ」という言葉は使われすぎて、その言葉の本当の中身が見えにくくなっている現状がある。

こうした混乱した状況にあって、正式なマーケティングリサーチの、王道的な、教科書的な内容を伝えるサイトは確かに少なすぎる。
とにかく「自称・マーケッター」が多すぎなんである。
で、また、そのインチキ、にわかマーケッターが、語る語る。
テキトーすぎる自分理論、持ちすぎ。
ネットだから、言ったもんがちとか思ってないか?

日本には、(社)マーケティングリサーチ協会という、何十年も続いている(もちろんインターネットが生まれる前から)業界団体もちゃんと存在していてですね、その協会の会員企業(ちゃんとした調査会社)だけでも、100社以上はあるんだよね。賛助会員には、朝日新聞など大手新聞社や、電通博報堂など大手代理店、その他トヨタ・花王・松下・味の素・JRなど、そうそうたる日本を代表する企業で構成されている正式な団体であります。

そのマーケティングリサーチ協会に加盟しているような、ちゃんとした市場調査機関にいる人ならば、もちろん「何が調査」で「何が調査でないか」の区別はきちんとつくけれども、そうでない、外野のにわかも、テキトーに「自分なり市場調査」を主張したとしても、世間的には特に罰則はない。マーケティングリサーチ協会会員企業が、そんな「自分なり市場調査」を主張したら、怒られちゃうけどね、つーか協会からハズされちゃうです。
調査の方法には、いろんな種類があるけれども、それぞれの調査手法の正式名称も、協会会員企業だったら、きちんと統一されている。
たとえば、CLT(会場調査)と、集合調査、この2つ、内容が似ているようだけども、いったいどこが違うのか、ちゃんとした調査会社に勤務する調査マンなら、それはすぐに答えられないとダメ、そうなるように教育訓練がなされているはずであります。
調査ってゆーと、すぐ、「マクロミル」みたいな、WEB調査のことだとばっかり思うのも、「にわか」、あるいは「インチキ素人」ね。「にわかインチキ素人」はまず、「集合調査」と「CLT」がどういう段取りの調査かもほとんど知らない。もちろんその両者の違いもわからない。どこが似ているかも知らない。

調査手法は、「自分なりに」開発しているものでは、決してなくて、百パーセント、既に「正式に名前の決められている」ものがあるわけです。
素人は、すぐに、「自分だけの調査」とか言いだしがち。料理をしたことのないヤツに限って、レシピを無視して、「自分流」だとか言い出すのと同じね。まずは基本をちゃんと勉強してから、自分流を言い出せと。

そう、言いたいことは、いくらでも自由に「自己流調査」を言い出せる世の中ではあるけれども、実際には、その「にわかインチキ素人」マーケッターの知らないところで、「基本」というのは、ちゃんと存在しており、専門調査機関のわれわれは、きっちり、その基本に習熟してから業務を行っているわけであります。
先日もとんでもない、「にわか素人」がネットですげーでかいつらして、滔々と、自己陶酔的にマーケティングリサーチの自分理論を述べていたのを発見した。これがまーものすごい赤面。おまえいったい、何知ってんだよと言いたくなるようなことで、「知ったかぶり」情報を延々語っているわけ。
そのどれもこれも、たとえば、用語の使い方が微妙に間違っていたりして、素人まるだしなわけ。
たとえば、グループインタビューのことを批判してたりするんだけど、(グルインにネガティブな側面があるのは当然、つーか、あらゆる調査手法にはそれぞれ長所と短所があるに決まってるけどね)、その一方で、彼が唱える、「新しいインタビュー方法」とか載ったりするのだ。
いわく「シンク□ナイズド・ヒアリ●グ」らしい・・・・。
・・・・はぁ???? としか言えず。
それは、正式な用語である「デプスインタビュー」あるいは「個別ヒアリング」、「有識者ヒアリング」などとはどう違うんデスカ??
10年くらい前に流行った分析方法で「ラダリング法」ってのがありましたけれども、それとか関係あるんデスカ??

この著者いわく、プロフィールには、高校卒業後、市場調査会社に勤めてうんぬんって書いてあったんだけど、いったい、そりゃ、どこだよ。
「シンク□ナイズド・ヒアリ●グ」とかってさ、そんなオヤジのだじゃれ的ネーミングの調査手法とか、ねーよ、つか、他にそれに相当するちゃんとした手法名は既に確立されてんだよっ大昔っっっから。
テキトーなことばっか言ってんなよと。
「グループインタビュー」のことをちょっとだけ知ったから、「じゃ、一人相手のインタビューを深掘りしてしちゃうって方法をすればいいじゃん、俺、発見した、この方法俺だけじゃん、」とか思ったんじゃねーの?
彼が市場調査会社に勤務していたというプロフィールを信じるのならば、その調査会社は、どーしよーもないインチキ会社であるか、あるいは、ちゃんとした調査会社にはいたけれども、ちゃんとした仕事はしてなかったということだ(結局はただのバイトとかね)。
そんな「見よう見まね」でやってるくせに、自信満々でインターネットで発表すんなよっ、みっともない。
読んでるこっちがド恥ずかしい。
その他プロフィールなど詳細を読むにつけ、うさんくささが、超満タン。文章というのは、読む人が読めば、その人の人となりが、これ以上ないくらい正確に反映されるものです。腐った心根の人は、腐臭を放つ文章しか書けない、甘ったれた人は、気持ち悪い文章しか書けない。
んでまた、エラソーに、講演会とかセミナーとか、バンバン開催して、自費出版みたいなインチキ本を売りつけたりしては、せこい詐欺まがいの商売で小銭を稼いでるわけだ。脱力。とにかく、神田なんとかって安っぽい起業本の著者が流行って以来、こーゆーインチキマーケッターが世の中にあふれかえってて、あたしゃー嘆かわしいですよ。

テーマ:マーケティング - ジャンル:ビジネス

コメント
この記事へのコメント
「上司にしたい有名人」とか「秘書にしたい女性タレント」とかのアンケート、あれもどこかにニーズがあって、やっているんでしょうか。そして、そこにもやはりちゃんとしたプロと、はったりがいるんでしょうか。

プレゼントを餌に投票した人の嗜好などを収集して、何かを売りつけるのに生かすとか、
どこかの調査会社が新人にアンケートのしくみと分析方法を教えるために、どうでもいい簡単なアンケート調査として実施しているとか。

黒木瞳とか星野仙一とかが裏で資金を出しているなら、いちばん理解しやすいですけど。
2008/07/25(金) 21:44:10 | URL | romduol #-[ 編集]
これはあくまで推測ですが、「上司にしたい有名人」や「秘書にしたい女性タレント」は、一つには広告代理店がやりたがるかもしれませんね。彼らがクライアントを説得するために、テレビタレントのアンテナが低い先方の人たちを説得するために「みてください、今回星野仙一は父親にしたいランクで1位ですから、まさにこの広告キャンペーンにぴったりなわけですよ」とかね。
あるいはですね、「秘書にしたい女性タレント」調査もね、たとえば「第一生命なんとか研究所」とか「おーいお茶」がやってもいいわけですよ。で、その調査結果が発表されるでしょ、そうすると、最後に「第一生命なんとか研究所」とか「おーいお茶調べ」とか出典が記載される。
ところで、調査ってのは数百万円あればとりあえずできちゃいますけれども、それだけでね、全国ネットで視聴率数十パーセントのワイドショー各局がそのネタを取り上げて発表してたり、新聞に(もちろん無料で)載せてくれたりするわけですよ、調査結果とその出典企業名も。ね、これはね、他じゃちょっとあり得ないほど低価格の企業名PRになるわけね。CM作るよりはーるかに、何百万分の一とかの低予算なのに、その効果が似たようなものになったりもするわけですよ。テレビ番組の提供企業になるって、そんな何百万円もかけてもやっと一話ができるかどうかじゃないですか。キムタク一人の出演料で番組一時間200万円、年間CM契約数千万円でしょ。星野仙一の調査結果が出せればそれはたった200万円で二年間くらいいろんなところで引用されまくります。

ね、世の中にはいろんな調査の使い方があります。
2008/07/25(金) 22:33:55 | URL | 吉祥寺拓也 #-[ 編集]
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